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基礎知識2026-05-19

美容鍼は何回通えばいい?悩み別に目安を解説

美容鍼は何回通えばいい?悩み別に目安を解説

「何回通えばいいですか?」は美容鍼でよく聞かれる質問です。 結論からいうと、現時点で「誰にでも〇回で効果が出る」とは言えません。目的によって通う回数の合理性は異なります。この記事では、悩み別の目安と「続ける・やめる」の判断基準を整理します。

「〇回で効果が出る」が言えない理由

美容鍼の効果に関するエビデンスはまだ十分に確立されていません。
「1回でリフトアップ!」といった断言には注意が必要で、施術直後の変化はむくみの軽減や筋緊張の緩和による一時的なものがほとんどです。長期的な構造変化を示す根拠はまだ弱い段階です。

そのため、「まず試して変化を確認する」というスタンスが現実的です。

なお、以下の回数は「この回数で効果が出る」と証明されたものではありません。現時点の研究の限界と、実際に変化を確認するための目安として整理しています。

朝のむくみが気になる場合

まず1回受けて、頬のスッキリ感や顔の軽さに変化が出るかを確認するのがおすすめです。

  • 局所の循環変化や筋緊張の変化によって、むくみ感が軽く見える可能性がある
  • ただし「むくみ体質」の土台は生活習慣にあることが多い
  • 塩分・アルコール・睡眠不足など習慣の見直しが先決

定期通院よりもイベント前や溜まりやすいタイミングに合わせた単発利用が現実的です。1〜2回で変化が乏しければ、生活習慣の見直しを優先しましょう。

咬筋のコリ・食いしばりが気になる場合

まず1回受けて、あごの軽さ・口の開けやすさ・こめかみの張りに変化が出るかを確認してください。

  • 美容鍼は咬筋・側頭筋の緊張をゆるめ、食いしばりのループを一時的に中断する可能性がある
  • 根本には噛みしめの習慣があるため、歯科的対応も検討する必要がある
  • ストレスが関与するケースも少なくない

変化を感じた場合の目安:週1〜2回 × 2〜3回試し、軽さが続くなら隔週→月1へ。1〜2回で体感が乏しければ中止でOKです。なお、内出血・強い痛み・気分不快が続く場合は無理に継続せず施術者に相談してください。

シワ・小じわが気になる場合

マイクロニードリングの研究では、針による微小損傷→創傷治癒反応→コラーゲン産生という機序でシワ・肌質改善が示されています。
美容鍼も同じ微小損傷を起こすため、メカニズムとしての合理性はあります。ただし、マイクロニードリングは深さ・密度が均一に管理されているのに対し、美容鍼は施術者によって刺し方・深さが異なり、均一な刺激を再現しにくい点が研究として証明しづらい理由のひとつです。

数回受けてみる段階で確認できるのは、シワそのものより「肌の張り感」「化粧ノリ」といった間接的な変化にとどまります。

  • 継続するにしても、セルフケア(紫外線対策・レチノール系成分の外用)との併用が現実的
  • 変化が乏しければ中止でOK

たるみが気になる場合

長期的なリフトアップ効果に関する確立されたエビデンスは弱く、過度な期待は禁物です。

  • 狙えるのは「むくみ感・張りが抜けてスッキリ見える」短期の見た目改善
  • 明確なリフトアップを求める場合は、ハイフ等の他の施術も検討する
  • まず1回受けて、むくみや咬筋のハリが取れることで変化があるか確認する

色素沈着・くすみが気になる場合

メラニン生成そのものを抑える根拠は乏しく、美容鍼だけで色素沈着を改善するのは現実的ではありません。

  • 血行不良由来のくすみには、一時的な血流変化でトーンが明るく見えることはある
  • 試すなら1〜2回受けて変化がなければ終了でOK
  • 色素沈着の本命は毎日の紫外線対策とビタミンC・トラネキサム酸などの美白成分の外用

まとめ

  • 「誰にでも〇回で効果が出る」は現時点では言えない
  • むくみ・食いしばりは体感が出やすく、単発〜数回での確認に向いている
  • 「1回でリフトアップ」のフレーズには注意が必要
  • シワ・たるみ・色素沈着は1〜3回試して判断するのが現実的
  • 変化が乏しければ中止してよい。術者との相性が影響することもある
  • 目的によっては他の施術や生活習慣の見直しが先決な場合もある
参考文献
  1. Yun Y, Kim S, Kim M, et al. Effect of facial cosmetic acupuncture on facial elasticity: an open-label, single-arm pilot study. Evid Based Complement Alternat Med. 2013;2013:424313. doi:10.1155/2013/424313.
    → 美容鍼と顔面弾力性に関する小規模パイロット研究。施術回数と変化の記録を含む。

  2. Shin BC, Lim KT. Acupuncture for cosmetic use: a systematic review of prospective studies. J Cosmet Med. 2018;2(2):76-84. doi:10.25056/JCM.2018.2.2.76.
    → 美容目的の鍼研究のシステマティックレビュー。エビデンスの限界を示す。

  3. La Touche R, Goddard G, De-la-Hoz JL, et al. Acupuncture in the treatment of pain in temporomandibular disorders: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Clin J Pain. 2010;26(6):541-550. doi:10.1097/AJP.0b013e3181e2697e.
    → 顎関節症・咀嚼筋痛に対する鍼のシステマティックレビュー。複数のRCTを含み、筋性TMD痛への短期的有用性の可能性を示すが、エビデンスは限定的とする。

  4. 公益社団法人 全日本鍼灸学会 臨床情報部 安全性委員会 編. 鍼灸安全対策ガイドライン 2025年版(改訂第2版). 2025.
    → 施術の適応・禁忌・有害事象への対応など安全管理に関する指針。

ハリ美

執筆者

ハリ美

はり師・きゅう師(厚生労働大臣免許/2021年取得)

都内美容鍼サロン・鍼灸院に2年勤務。学術論文や公的機関の情報をもとに、「効果が期待できること」と「まだ確認されていないこと」を分けて解説します。

@HARI_BEAU_

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